不可能立体魔術レッスン

2016-07-19_16.58.48

サリーちゃんは魔術学校の生徒です。あ、サリーっていうのはサラの愛称です。ヘンリー王子様をハリーって呼ぶのと同じ(現代ではポッター君みたいに本名の場合も)です。今日は不可能図形を作り出すという試験のために、広々としたジ・エンドにきました。

 

2016-07-19_16.52.22

エンドシティ側世界に行ってひろびろと空間を使います。最近は、ゲートウェイポータルに番号が設置されたので便利。乗り込むにの間違えることがなくなりました。サリーちゃんの試験会場へは6番から入ります。シュッ!

 

初級試験:「サラの四角形」を作る

 

2016-07-19_21.36.57ここは夢先案内羊妖精の棲み処です。眠れない時数える羊さんたちのことです。彼らの羊毛は変幻自在の不思議な効果があるので、魔術学校ではこのような専用の施設を作り人間の目から隠す代わりに、羊毛をもらうという取引をしています。
初級試験ではこの羊毛を使います。サリーちゃんも1スタックもらいました。

 

2016-07-19_16.31.29

まずは普通に羊毛をつなげてぐるっと並べてから、ふわっと空に浮かべました。それから赤い羊毛のところに立って

 

2016-07-19_17.30.09

サリーちゃんの杖は、本体が(マイクラ界の忘却空間に植わっている)桜、芯がエンダードラゴンの心臓の琴線。
ジ・エンドの黒い空を見つめ。杖をかざして呪文を唱えます。「ワープ・ディメンション!」

 

2016-07-19_16.27.28

ぐんにゃら!おお、なんということでしょう。羊毛の柱が直線のままくねり曲がって融合しています。裏も表も側面も区別がつきません。こんな立体は私たちの三次元世界ではありえません。夢先案内羊の羊毛パワーを借りて、次元を越えた立体ができました。サリーちゃん、不可能立体(初級)合格!

 

2016-07-19_22.19.08本当はこのような「ペンロースの三角形」を予定していました。紙工作ではできるんです。が、マイクラではわずかに傾けるとか柱の切り口を斜めにするとかができないので、このように一見そう見えるレベルがいいところ。直角に交差するのでどう視点を変えても柱の接合部がてっぺんしか一体化して見えず、裏表側面の融合という点で無理があると諦めました。

 

2016-07-19_22.48.05

じゃ、間を空けて並べればどうかしら?てっぺんの接合部は脳内で隙間と調整されて自然に感じませんか?わー隙間あけたサラすごいわあ、これで完成にしようと喜びました。ですが、てっぺん羊毛の大きさが違うことと、ペンロースの三角形を知らない人でも一目でこれが不可能立体であるとわかるかという点で隙間があると弱いから、もう少し考えましょう。これは捨てるには惜しいからとっとくけど。

三角形をいじっているうちに、一辺多ければマイクラ界でも可能と直感したので、奥の辺だけ幅二列に膨らませるなど工夫して変形な台形にしました。この形は既に誰かが不可能立体として発表しているとは思うのですが、調べてもわからなかったので、サラが工夫してできた形でもあるし、「サラの四角形」とこの風土記では呼ぶことにします。正規の呼称がわかりしだい訂正します。

 

上級試験:「物見の塔」を作る

 

サラの四角形が出来が良かったので、上級も試すことにしました。課題はエッシャー先生の「物見の塔」です。羊妖精の羊毛の力を借りることなく、砂岩で作った建物を空間をねじまげて合体させるのです。一階が横長の建物なのに三階は縦長の建物になっているという不思議な光景を現出せねばなりません。空間のねじ曲げを強調するためのはしごが重要なポイントです。

 

2016-07-21_06.19.53

サリーちゃんは相当苦労しました。手探り状態で「ワープ・ディメンション」の呪文をかけているので、屋根と柱がバラバラになったり急に間隔が間延びしたりと、何度も失敗しました。これ、できるのかしら止めた方が賢明かもと。しかし、お姫様たるものは簡単に諦めてはならないのです。(隙間時間に作っていたせいもありますが)リアル数日の時をかけてトンテンカンして、そしたら成功しました。嬉しいとかよりも心からホッとしました。

柱のつながり方からしてありえない建物、それ自体は一応再現できたのですが、そのねじ曲がりを強調する役のはしごを、立てかけたように斜めに設置できないのが辛いところです。数段ずつずらすと不思議感がなくなります。一直線じゃないと、ということで仕方なく直立して設置しましたが、二階では右向きに登るはしごが三階では正面向いて昇り降りするようにねじれているようにご覧いただけるでしょうか?

サリーちゃん、甘く採点してもらって上級も合格!

 

2016-07-21_08.04.11

この呪文は、あの赤いカーペットの敷いてある基準ブロックに立った場合のみ発動されます。ほんとに1ブロックだけ、正確にはその斜め先端に立つというピンポイント。赤カーペット撮影のために下がっただけでもうずれています。

 

2016-07-21_07.41.00

呪文の効果が無くなった後の姿。そもそも縦横を思いっきり逆にしています。

揃って見せるところほど不揃いになります。奥に行くほど太かったり長かったりと変化させるからです。その他、本当は奥にあるものを手前に見せかけ、横長と縦長を紛れさせるためにいろいろ小細工をしています。マイクラはスクショにすると歪むというか遠近感が激しくて位置関係がバレやすいです。視野を一番遠近感の出ない最小の30°にして撮りました。

でも建築する時は70°くらいないとやりにくくて仕方ありません。何度も基準ブロックまで戻って仕上がりを見るのですが、そのたびに視野を切り替えるのが面倒くさくなったので、途中からずっと30°で建築してました。超近眼のようなもので回りが見えないので、体でルートを覚えて移動するという技をマスターしました。別のレッスンまでやってしまいました。

それから、結局この魔術は人間の脳の錯覚を利用したものですから、遠近法の計算式、錯覚の場合の見えない回転軸の計算式があります。計算して設計図をかけるはずです。

調べたら、親切に計算の仕方を書いてある文献はいくつかあるのです。でも、たとえば

絵から3次元座標の実際の距離を出すのは

点 Pi,Pj の座標をそれぞれ (xi, yi, zi),(xj , yj , zj ) とするとき
L = √{(xi − xj )2 + (yi − yj )2 + (zi − zj )2

(中略)視点を保って移動するのは

3 次元空間の点 (x, y, z) を点 (x´, y´, z´) へ移す次の変換 T を考える.
x = x + ex2/z + 1
y = y + ey2/z + 1

これでもまだ中間作業。

別の文献には見えない回転軸の式。はて、もはやなんのことやら。

計算はややこしいけど電卓に頑張ってもらえばなんとかなるとして、理論がわかっていないから適切に使えないのです。錯視用図面を起こすなんてとても無理無理。そんなサリーちゃんにはエッシャー先生の絵と見比べて体使ってブロック積んで、何度も修正するというアナログ非効率なやり方しかありませんでした。

対してデジタルに図形を認識させる時、頂点ごとにラベルをつけるそうですが、そのプロセス中に人間の目には不可能でもコンピュータには可能と判断されることが多々あったということです。つまり、視点を絞れば三次元で作成可能ということです。電子計算機のおかげで錯視や脳の働きについての新しい発見や難しい確認が進みました。

その点、蒸気機関車の時代に生まれ、コンピュータが胎動し始めた頃に亡くなったエッシャー先生は、そのような恩恵もなく自分で理論を発見し計算し、二次元の紙の上に超次元空間を作り出したのですから、やっぱり天才なんだなあと尊敬しています。

 

「物見の塔」建築に際して、世界で最初に模型を作った福田繁雄先生の写真を参考にさせていただきました。
http://www.geocities.jp/sakushiart/ftukuru.htm 『「三次元のエッシャー」(1982年)』

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

難しかった。マイクラって直角ばかりなんだもの(言い訳)
合格点くださる方はクリックお願いします。

minecraft88_31

br_c_3382_2
クリックするとマイクラブログ一覧ページが出ます。マイクラ風土記も参加しています。
記事へのコメントは下欄の青字「Leave a comment」からどうぞ。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

コメントを残す